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RMTドラクエ10 RMT(DQ10 RMT)

ストーンコールド
投稿日時:2013年04月28日
ドラクエ10 RMTのゲーム通貨を現金で販売,買取するRMTサービスをおこなっています。充実したドラクエ10 RMTゲームライフを楽しんで頂くため。これまでガガガ文庫で,いじめや新興宗教,スクールカーストなどピーキーな題材を取り上げ,ドス黒い青春小説を書き続けてきた,江波光則。その彼による初のシリーズものが本作である。表紙の「魔術師スカンクシリーズ」の文字を見たときは,まさかのファンタジーに路線変更かと思ったが,今回も舞台が現代で,流れる血の量はこれまでの十倍以上。
資産家の父によって英才教育を受け,クラスでも中心に位置していた雪路(ゆきじ)。だが,父の逮捕によりその環境は一変。いじめのターゲットになり,ガスガンの的にされ左目を潰されてしまう。しかしその時,通りかかった死にかけの男に拳銃を渡されて……。
普通に考えると,暴力を手に入れた少年がここから感情に身を任せて復讐を始める……みたいな展開になりそうだが,本作の場合そうはいかない。父親の特殊な教育を受けた雪路の考えは,「目を潰した以上は向こうは支払うべき対価があるはずで,しかるべき報酬を要求する権利が俺にはある」とあくまで論理的なのだ。そして壊れた論理に突き動かされた彼は,密かに残していた貯金と父の人脈を武器に復讐を開始する。
主人公は主人公で酷い奴だが,登場する大人たちはもっと酷い。雪路をこんなふうに育てた父親に,殺人事件の真相を知りながら目をつぶる悪徳刑事,そして薬の売人“魔術師”スカンク。そんな,ろくでなしばかりの世界で行われる復讐は,とことん陰惨で歪んでいる。だからこそ最後には,ほかの作品では得られない種類のカタルシスが生まれるのだ。
シリーズの続刊もすでに決まっており,また5月にはガガガ文庫から『鳥葬―まだ人間じゃない―』の刊行が予定されている。今後この作者がライトノベル界でどういった作品を書いていくのか,ぜひとも見守っていきたい。(柿崎)
いかがだっただろうか。通常の連載よりも1作1作の紹介文は短くなってしまったが,3年間の連載を終えるにあたって,悔いのないようにとピックアップしたラインナップである。これまでに紹介してきた作品同様,興味があれば手にとってもらえれば幸いだ。
3年。短いようだが,ヤマトならイスカンダルまで3往復できる期間だ。3年の間には,この連載で紹介したあとで完結を迎えた作品も少なくない。中には永遠に続きが読めなくなってしまった作品もある。第6回で紹介した『ゼロの使い魔』や,第14回で紹介した『えむえむっ!』は,共に著者の逝去によって未完の作品となった。悲しいことだが,長く続けている間にはそういうことも起こる。
そのように,終わっていく作品がある一方で,ライトノベル業界では今も,新たな作品が次々に生み出され続けている。作品だけでなく,ちょうどこの原稿が掲載される頃にスタートする「オーバーラップ文庫」を始め,新レーベルの創刊も続いている。光あるところに影が生まれるように,ライトノベルある限り放課後ライトノベルもまた不滅……かどうかは分からないが,ライトノベルそのものがなくならない限り,いつかこの連載が復活する日が来るかもしれない。その日まで,放課後ライトノベルのこと,時々でいいから……思い出してください。
それではいつの日か,「スーパー放課後ライトノベル2 さよなら絶望ライター」でお会いしましょう。オタッシャデー!